ロンドン観光で外せない名所ウエストミンスター寺院で感じる千年の英国史
- Trippiyo.編集部

- 1月25日
- 読了時間: 4分

@目次
英国王室の戴冠式や国葬が行われてきた、歴史と伝統の舞台であるロンドン・ウエストミンスター寺院。
でも、そもそもウエストミンスター寺院ってどんな場所なの?という皆さんに、今回は歴史や見どころを詳しく解説します!

◆ウエストミンスター寺院とは?英国の歴史が積み重なる“王室の聖地”

ロンドン中心部、テムズ川の西岸にそびえるウエストミンスター寺院(Westminster Abbey)は、約1000年の歴史を持つイギリス王室の宗教儀式の中心地です。
もともとは7世紀に修道院として創建され、11世紀、エドワード懺悔王が壮大な石造りの教会として再建。
その後、1066年にウィリアム征服王がこの場所で戴冠式を行って以来、歴代の英国王・女王の戴冠式が代々ここで執り行われてきました。
現在の建物は13世紀、ヘンリー3世の命によりフランス風ゴシック様式で再建されたもの。
尖塔やアーチが織りなす天井の高さ、色とりどりのステンドグラス、荘厳でありながらどこか温かみのある雰囲気は、まさに「英国の魂」とも言える空間です。
現在では王室行事のほか、国葬や記念式典など国民的儀式の舞台としても機能しています。
たとえば、エリザベス2世の戴冠式(1953年)やダイアナ元妃の葬儀(1997年)、そしてチャールズ3世の戴冠式(2023年)もこの寺院で行われました。
◆王たちの物語が眠る、英国史の舞台
ウエストミンスター寺院の堂内には、17人の君主をはじめ、約3000人もの偉人たちの墓が並びます。
中でも見てほしいのが、エリザベス1世とメアリー1世が並んで眠る一角です。
二人は同じ父ヘンリー8世を持つ異母姉妹でありながら、カトリックとプロテスタントという異なる信仰を掲げ、国家を二分した存在。
宗教改革の嵐の中で互いに対立し、時には激しい弾圧の時代をも生き抜きました。それでも今では、二人の石棺は同じ礼拝堂の中で寄り添うように並び、その上には安らかな表情の彫像が並んでいます。
そして、寺院の奥に進むと現れるのが、壮麗なヘンリー7世の礼拝堂(Lady Chapel)。
その天井には、まるでレースのように繊細で美しい「扇形ヴォールト」が広がり、訪れる人々を圧倒します。バラ戦争を終わらせ、国に平和をもたらしたヘンリー7世は、この礼拝堂を「調和と統一の象徴」として建立しました。
装飾の随所に刻まれたチューダー・ローズ(Tudor Rose)は、赤と白のバラが一つになった、王家の統合の印。まさに“争いの終わりと新時代の始まり”を象徴しています。
*ウエストミンスター寺院の見どころ
1.コロネーション・チェア(戴冠王座)
1296年にエドワード1世によって制作され、700年以上にわたり歴代国王の戴冠式で使用されてきた黄金の椅子。
座面の下には、スコットランドの「運命の石(Stone of Destiny)」が収められ、英国統合の象徴として今も大切に守られています。
2.詩人のコーナー(Poets’ Corner)
寺院の南翼廊に位置するこのエリアは、文学と芸術を称える聖域。
ここには、チョーサー、シェイクスピア、ディケンズなど、英国文学を築いた巨匠たちが眠り、または記念碑として祀られています。
墓石の文字を読みながら歩くと、まるで詩の中を旅しているような気分に。
3.ステンドグラスと回廊(Cloisters)
色彩豊かなステンドグラスが光を受けて輝き、礼拝堂の中に幻想的な空気を生み出します。
中庭へと続く回廊は、かつて修道士たちが瞑想しながら歩いた静かな空間。
いまもその静けさは変わらず、訪れる人々の心を穏やかにしてくれます。
アクセス情報
所在地:20 Dean’s Yard, London SW1P 3PA
最寄駅:地下鉄「Westminster」駅または「St James’s Park」駅から徒歩約5分
開館時間:月〜土曜 9:30〜15:30(※日曜は礼拝のみ)
入場料:大人 £29
見学のポイント
チケットは公式サイト(westminster-abbey.org)で事前予約が安心。
日本語音声ガイドが無料で利用可能。
写真撮影は一部エリアで制限があるため、スタッフの案内に従いましょう。




